▲ 音声が出ます。ご注意ください。
この教材には、技術力強化のノウハウは、一切含まれていません。
あなたが、いくら練習量を増やして投げ技、固め技の技術を磨いたとしても、基礎身体能力が身についてなければ、それを試合で生かすことはできないからです。
ひたすら練習に打ち込んでいるのに、なかなか勝てないあなたは今、
「体力がない ⇒ 高いレベルの練習ができない ⇒ 理想の技術体得ができない」
という、皮肉なサイクルにおちいっています。
このまま、言われたメニューをこなしているだけでは、怪我の多発で選手生命を断たれたり、せっかくの伸びしろも減少してしまうかもしれません。
試合に勝ちたい、今よりずっと強くなりたいと考えているのなら、今のあなたに必要なノウハウが、すべてここにあります。
身近な指導者が教えてくれない、柔道に必要不可欠なトレーニング法の秘密です。
是非読み進めてください。

角田 誠
指導・解説:角田 誠
中庸塾柔道スポーツ少年団 代表/八戸保健医療専門学校
(実技協力:福島県/中庸塾柔道スポーツ少年団)
角田 誠先生
1970年福島県生まれ。
柔道五段
日本体育大学卒。
平成13年以降、高校柔道県大会15連覇の強豪、福島県立田村高校柔道部などでトレーニングコーチを務める。
また、中庸塾柔道スポーツ少年団の代表として指導を行っている。
主な保持資格に健康運動実践指導者、健康運動指導士などがある。

子供から
「柔道をやりたい!」
と言われて真っ先に思いつく選択肢は、道場への入門ですよね。
めぼしい道場が見つかれば、門をたたき、はじめは礼法、受け身から、基本的な身のこなし方、
寝技、投げ技の練習、打ち込み、乱取りなどをこなしていくのが一般的です。
そして
「身のこなしが一通りできるようになりましたね」
という師範のお墨付きを得てから、大多数の子供たちが地域の大会に参加するでしょう。
よほどの天才や恵まれた肉体の持ち主でない限り、1回戦、2回戦敗退は当然です。
最初は、親としては怪我なく試合を終えるだけでホッとしてしまうものです。
しかし対照的に
子供のほうは、負けた悔しさから、
「もっと強くなりたい」
と人一倍熱心に、練習に励むでしょう。
まさにそれは柔道の理念である、「精力善用」のはじめの一歩であり、柔道が強くなるチャンスです。
しかし、問題はここからです。
技の練習をあんなにも頑張っているのに、
「なかなか試合で勝てない・・・」
そこで親として何とかしてあげたいあなたは、道場の師範にアドバイスをもらいに行くも、
「防御ができていない。重心を低くしなさい」
「引き手の力を鍛えなさい」
「崩し、作り、掛けを意識してもっと練習しなさい」
「重心移動や踏み込み動作を改善しなさい」
さらには
「何か得意技を身につけなさい」
「人よりももっと練習しなさい」
など、技術重視の抽象的なアドバイスしかもらえない、ということが意外と多いはず。
「せっかく聞きに行ったのに・・・」
「そんなこと言ったって子供には理解できないんじゃないか・・・」
もちろん、アドバイスが間違っていないことくらい分かります。
でも、腑に落ちませんよね。
一体どうやれば、踏み込み動作や重心移動などの身のこなしがうまくなれるのか?
どうすれば、引き手に力がつくのか?
そして、今行っている練習をひたすらこなし、技術力をアップさせるだけで、子供が試合で勝ち、笑って家に帰って来られるのか?
受け身、体さばき、崩し、作り、掛けなどの技術力を身につける練習は、あなたのお子さんに限らず、すべての柔道選手が日常的に取り組んでいるはずです。
それでも全然勝てない、強さの差が生まれてしまう理由とは何なのでしょうか?

なぜ差が生まれるのか?
それは、いくら技の体得、打ち込み、投げ込みをしても、基礎的な身体能力が不足していれば、技術の活用が十分にできないからです。
そもそも、基礎体力が足りなければ、人一倍の練習量をこなすことだって無理なはず。
つまり、
柔道の土台となる
身体能力の強化は、技術力強化と同じかそれ以上に重要なことなのです。
お子さんの指導者は、どうですか?
さまざまなアイデアを出して、補助的なトレーニングを指導されている師範や顧問の先生もいますよね。
ですが道場の師範は、柔道の専門家であっても、フィットネスの専門家ではないため、具体的かつ正しいやり方を教えてくれる方はほとんどいないのが現状です。
基礎身体能力不足は、技術の弊害になるだけでなく、
- 怪我の多発
- 競技寿命の減少
- 伸びしろの減少
- 早い段階で燃え尽き症候群になる
といった、さまざまな悪影響をも及ぼします。
これらのリスクを減らすためにも、できるだけ早い時期に、身体能力を高めるトレーニングを始めるべきなのです。
このことにもうすでに気付いていたご賢明なあなたは、
「柔道が強くなる!」「試合に勝てる」と銘を打った柔道書籍や、体力・筋力アップに役立つトレーニング教材のいくつかを手に取ったことがあるかもしれません。
しかし書かれていることは、あなたもしくはお子さんの期待に応えてくれましたか?
「柔道の練習法ばかりで、トレーニング法が載っていない!」
「初心者の私にはハイレベルなものだらけ」
「そんな器具を使ったハードなウェイトトレーニングはできない」
「道場や部活に通いながら、本格的なトレーニングをする時間を作れない」
などなど、 思わずため息を漏らしてしまうような方法ばかりではないでしょうか?
「私の知りたい情報が書かれていない」
それにはワケがあります。
現代のスポーツでは、体力(フィジカル)よりも技術(テクニック)が重視される傾向にあります。
市販のスポーツ教材はその傾向が如実に反映されていて、 その競技の練習メニューを紹介・解説するものはあふれているのに、
そのスポーツに適したトレーニングメニューを教えてくれるものが極めて少ない、といった有様になっているのです。
柔道も例外ではなく、 柔道が強くなる!と書かれた教材では、受け身や体さばき、崩し、掛け、作り、技別練習のコツなど、技術力アップのノウハウは
広く丁寧に解説されていますが、身体能力アップに役立つトレーニング方法が解説された部分は、補足程度であることが多いです。
その上、教材の9割以上は
- オリンピック出場経験のある超トップ選手
- 超有名道場の師範
などが監修しており、柔道の身体が既にでき上がっている上級者の目線で解説されているものが非常に多いです。
このようなハイレベルなものは、柔道一筋のジュニア選手でない限り、一人で取り組むのは難しいでしょう。
また、フィットネスの専門家が監修するトレーニングDVDは、非常に多く出回っていますが、
柔道特化のトレーニング法を解説しているDVD教材は、皆無です。
このような理由から、 インターネットで“柔道 トレーニング”と検索して、
柔道に適しているか分からない筋トレや、我流の筋トレに取り組むジュニア選手が中にはいるかもしれませんが、それは当然お勧めできません。
特に、大きな荷重が加わるようなトレーニングはジュニア期には危険です。
例えばバーベルなどを使う「ウェイトトレーニング」や「ジャンプ」などの動作が入るトレーニングは必要以上の負荷が体にかかってしまいます。
人体は「骨」が先に成長し、次に「筋肉」が骨に引っ張られる形で成長していきます。
しかし、 柔道にも多い、骨の成長が早すぎる子の場合、筋肉が骨の成長についていけず、靭帯や筋肉に過度の負担がかかるケースがあります。
そのようなジュニアの特徴として「上背はあって丈夫そうだけど、痩せ型」タイプの子がまさにそうです。
そんな中、筋肉をつけようと無理に負荷を加えるようなトレーニングを行うと、大人が行う以上の負荷がかかり、間違いなくお子さんの体を傷めてしまいます。
本格的な荷重を加えるようなトレーニングは体の成長が止まってからで十分なのです。
効果が出るか出ないかはトレーニングする“方法”であり、間違っていれば筋肉はつきませんし意味もないです。
あくまで補強的な、柔道に適した正しいトレーニングの仕方を、あなたに理解していただきたいのです。

さて、先程も軽くお話ししましたが、巷にはたくさんの柔道書籍が出回っています。
あなたなら、すでにいくつかの柔道書籍を読まれているかもしれませんね。
ですが、書店で眺めても、どれも似たり寄ったりの印象を受けませんか?
実際に売られているジュニア向けの柔道教材を読むと、説明の仕方や言葉の違いはありますが、だいたいは共通して以下のような技の習得法、コツなどが書かれていますよね。
- 受け身
- 自然体と自護体
- 体さばき
- 背負い投げ
- 一本背負い投げ
- 体落とし
- 大腰
- 浮き腰
- 膝車
- 出足払い
- 支え釣り込み足
- 大外刈り
- 大内刈り
- 小外刈り
- 小内刈り
- 送り足払い
- 内股
- 小外掛け
- 返し技、連絡技
- 打ち込み、乱取り
- 寝技
- 寝技の返し方
これらをメインに、さらに
- 基礎体力養成のトレーニング
- サーキットトレーニング
が含まれたものも中にはありますが、
これらの技の稽古法、ポイント、コツなどについて肉付けをしていけば、1冊の本が完成してしまうのです。
前述のように、技術重視のスポーツ業界では、このような教材が必然的に売れるため、類似の商品があふれてしまうのです。
もちろん誤解がないように言いますが、技術力は大切です。
トップレベルの試合では、技術力不足は負けの主因になる致命傷です。
しかし、ジュニア期には高度な技術に走るよりも、先にやらなければいけないことがあるのです。
それは
身体能力の強化。
あなたのお子さんが、柔道を始めたきっかけはなんですか?
「背負い投げでカッコよく一本取りたい」
「筋肉をつけたい」
「あの選手みたいに強くなりたい」
などでしょうか。
「無理やり通わせている」
というケースも多いかもしれませんね…
いずれにしても、冒頭でお話ししたように、お子さんは地道に道場や部活での練習に励んでいるはずです。
でも、それでは壁にぶつかって柔道が嫌いになってしまいます。
練習をこなすだけで上達するほど、柔道は簡単なスポーツではないですよね。
試合で勝つために!柔道がもっと強くなるためには、土台から柔道に向いた肉体造りをすることを避けては通れません。
ジュニア選手が一人でも多く、もっと強くなってほしい。
そして、なかなか試合に勝てず悩むあなたに、
できるだけ短時間でシンプルに、そして何よりも柔道に最適な、正しいフォーム、筋肉へのアプローチをしたトレーニング方法を知ってほしいのです。